情報システム担当が退職!その後、会社はこうなった…【体験談】
はじめに
私が担当したお客様の話です。中小企業の情報システム担当として長年働いてきたひとり情シス担当者が、ある日突然、会社を辞めることになりました。
後任者が決まらないまま、退職されたそうです。
退職後、情シスの業務委託の会社と契約をしたそうなのですが、その担当者が1か月もしないうちに音信不通になり、私がそのあとを引き継ぐことになりました。
そこで見た光景は、想像をはるかに超えるものでした。今回は、私が実際に体験した、情報システム担当が退職した後の会社のリアルな状況を、皆様にお伝えしたいと思います。
入退社手続きの混乱
まず、最も大きな影響を受けたのが、入退社手続きです。
- 新入社員のアカウント作成が遅延: 新入社員は、入社初日から業務を開始したいところですが、アカウントが作成されないため、パソコンやシステムにアクセスできず、数日間はただ待っている状態になってしまいました。
- 退職手続きの煩雑化: 退職する社員のアカウント削除や、会社から持ち出されたパソコンの回収などが滞り、セキュリティリスクが高まる事態に。
- 人事異動の対応が遅れる: 人事異動に伴う権限の変更や、新しい部署へのシステムアクセス設定などが、なかなか進まないため、業務効率が大幅に低下しました。
ヘルプデスク業務の停止
次に、ヘルプデスク業務の停止が、社員の業務効率に大きな影響を与えました。
- トラブル発生時の対応が遅れる: パソコンの故障や、ソフトウェアの不具合が発生しても、すぐに対応できる人がいないため、社員は自分で解決を試みたり、他の社員に頼ったりするしかありませんでした。
- マニュアル不足で混乱: マニュアルが、一部しか引き継がれていなかったため、社員は自分で解決方法を探したり、先輩社員に聞きながら業務を進める必要がありました。
- ITに関する知識不足が露呈: 情報システム担当が不在になったことで、社員のITリテラシーの低さが顕著になりました。簡単な操作も自分でできず、業務に支障が出てしまうケースも少なくありませんでした。新しいクラウドサービスを導入していたのですが、アクセス権の設定をしておらず、全世界に公開状態になっていました。
その他の課題
- システムの保守管理が後回しになる: システムのアップデートやセキュリティパッチの適用などが後回しになり、システムの安定性が損なわれる可能性も。
- 情報漏洩のリスクが高まる: 情報システム担当がいないことで、情報漏洩のリスクが高まります。
- 新しいシステム導入が困難になる: 新しいシステムを導入する際、誰に相談すればいいのか分からず、導入が遅れる可能性も。
まとめ
情報システム担当が退職すると、会社全体に大きな影響が及ぶことが分かりました。特に、入退社手続きやヘルプデスク業務の停止は、社員の業務効率を低下させ、会社の生産性を大きく下げる原因となります。
情報システム担当者がいなくても、会社が円滑に運営できるよう、事前にしっかりと対策をしておくことが重要です。例えば、
- マニュアルの整備: 情報システムに関するマニュアルを整備し、誰でも簡単に操作できるようにしておく。
- ヘルプデスク体制の構築: 社内のITに詳しい社員をヘルプデスク担当に指名したり、外部のITサポートサービスを利用したりする。
- 情報システム担当の後継者育成: 将来的に情報システム担当が退職した場合に備え、後継者を育成しておく。
など、様々な対策が考えられます。
情報システム担当の皆様、そして経営者の皆様は、今回の事例を教訓に、情報システムの重要性を改めて認識し、万が一の場合に備えて、しっかりと対策を講じていただきたいと思います。
皆様の会社では、このような事態は起こっていないでしょうか?もし、何か気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
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